動物表現の系譜
- 出版者
- サントリー美術館
- 会期
- 1998.1.27〜3.1
- メモ記入日
- 1998.4.4
〈メモ〉
日本美術における動物表現の系譜を辿る、という企画展の図録。朝鮮・中国の作品や、博物図譜などにも目配りがされており、単純な美術展とは一味違う。また、仏教絵画における動物表現なども、日本に自生しない動物に関する認識を知る意味で興味深い。
収録論文は塚本学「昔の日本人のみた獣たち」>と石田佳也「動物はどのように描かれてきたか――中国、朝鮮、日本にみる動物表現の諸様相をさぐる」。図版解説も細かい。
博物図譜では、ヨンストン『動物図説』、『博物館獣譜』、桂川国瑞『麒麟図』などに並んで、永青文庫所蔵の『諸獣図』、『毛介綺煥』、『珍禽奇獣図』が目を惹く。なかなか見る機会がない資料なので、こういうところに出てくると非常に嬉しい。
展示資料に重文クラスがゴロゴロしているのが、さすが。もうちょっと、博物図譜が多いとさらに嬉しかったが……。まあ、それじゃあ別の展示会になってしまうのでしょうがないよなあ。
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