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タイトル50音順リスト
著者別リスト

その他マンガ読書メモ(1997年4月〜6月)


犬夜叉 1(1997.4.22)
新・ゴーマニズム宣言 3(1997.4.25)
桃色サバス 12(1997.5.10)
遊びをせんとや生れけむ(1997.6.6)

犬夜叉 1

 高橋留美子
 小学館 97.5.15
 少年サンデーコミックス
(メモ)
 とうとう、この手できましたか。
 短編ではおなじみの手法を、今度は長編で展開するわけで、ストーリーテラーとしての実力を問われるのは必至。考えようによっては、最後のカードを切ってきた、とも見える。まあ、とりあえず1巻を見た限りでは、勝算はありそうだけど。最後まで失速しないことを祈るばかり。
 注目すべきは、『らんま1/2』のころは意図的に押さえていたのであろう、 絵の色気を徹底的に展開しているところ。そういやあ、高橋留美子って、こういう絵の描ける人だったんだなあ。となんだかしみじみ。それだけで許してしまいたくなる自分が少し悲しい。(1997.4.22)

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新・ゴーマニズム宣言 3

 小林よしのり
 小学館 97.5.20
(メモ)
 もう読むの止めようかなあ、と思いつつ何となくまた買ってしまった。
 相手がへまばかりしている対決はホント生き生きするなあ、と思う一方で、「こんな表現すると、また思想差別とか言うかもしれんが、マンガ表現としておかしいのでGOだね」などと欄外に書かれてしまうと、とても悲哀を感じてしまう。こんなことをわざわざ書かねばならんとは、メジャーになるって大変だなあ。まあそれがこの人の選んだ道なんだから、とやかく言うことではないんだけど。
 後半の史ニスト運動の盛り上げ方は薬害AIDSの時と同じパターンを(恐らくはわざと)使っていて、愉快。教育的というか、親切な作品だなあとしみじみ。
 それから、じっちゃんたちを守るのはいいけど、そもそも戦争に負けたのが悪いんだから、何故負けたのか、誰の責任なのかを問わなければならなくなるんじゃなかろーか。そして、あの時軍を統帥していたのはあの人(あの時は人じゃなかったけど、死んだときは人だったからいいよね)なのだけど。まあ、情で動く以上、あの人を問題にはできないだろうから、その辺の問題をどう避けるかが見ものではある。
 史ニスト運動は、民族主義的でない愛国心というものはありうるのか、という問いか。一歩間違えば、簡単に左右両勢力の道具になってしまうのだけど、そこを上手く切り抜けられるかどうか。なかなかにエンターテイメントな展開ではなかろうか。もうしばらく読み続けようかな。(1997.4.25)

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桃色サバス 12

 中津賢也
 少年画報社 97.6.15
 YKコミックス
(メモ)
 とうとう完結巻か。いや、中津賢也も良くねばったもんだ……って、おいおい、何で最後まで買ってしまっているんだーっ! 途中、何度もやめようやめようと思いつつ、気付いたときには買っているんだよ、うん。結局私は「うる星やつら」の呪縛からは逃れられん、ということか。何か、「いやだいやだと口では言っても体は正直」って感じで、やだなー。あーあ、若いときに身についたものは、そうそう簡単には変わらないか、ふっ。
 最終巻ということで、ひさびさにストーリーテラー中津賢也の復活か、と思ったけど、まあそれはそこそこ。上手くまとまっているけど、しまった、やられたーってほどでもなかったなあ。もうちょっとひねってくるかと思ったけど、意外に正攻法。ま、ちゃんと終わったというだけでも、よしといたしましょう。
 しかし、私もいーかげん、「うる星」タイプの作品から卒業せんとなあ……って、無理かも。うーん。(1997.5.10)

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遊びをせんとや生れけむ

 石ノ森章太郎
 メディアファクトリー 97.6.5
(メモ)
 うひゃあ。こりゃ凄い。何といっても、あの『墨汁一滴』の現存号(6・7・8号)の石森章太郎作品を一挙カラーで収録だ。この時点で(特に少女マンガ作品に顕著な)叙情性を持ち味の一つとして獲得しているというのが凄い。石森の天才ぶりを堪能できる。
 あと、個人的には『星の子チョビン』全話収録に欣喜雀躍。
 この二つで元はとれる。その他、単行本未収録作品を中心に収録するが、私にはあんまり意味がない。あ、年表形式の作品リスト(完全版ってあるからには、完全なんだろうなあ)は、資料価値あり。
 どうでもいいが、「サイボーグ009完結編」、描き下ろし単行本全巻同時発売、CGアニメ全世界同時公開(製作はアメリカの映画会社とのこと)ってのは、なんじゃらほい。そりゃ、天使篇の続きが読みたいと昔は思ったけどさあ、そんな今さら……。(1997.6.6)

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